今年の高校選手権は大荒れですねえ・・・イギリスと違ってオッズが立っているわけではない〈とは言っても非公式に賭けをしている人は山ほどいるだろうが)のでだからどうした、と言う感じもしなくはない。
アマチュアの世界は「このチームが勝たなくてはいけない」と言う縛りが全くないため、結局のところより新しい情報を手に入れてベターなトレーニングをあの短い3年間に積ませたチームが買ってしまうことは、そもそもかつて野洲が証明したのであり、今回野洲が負けたのはつまり彼らを上回る力をつけたチームがいた、と言うことでしょう。
クリスチャン・ロナウドの走り方見れば一発で分かることなのだが、つまりああいう走り方は訓練によって身につくものです。
だって、どう見ても不自然だろう。
体が垂直に立っているのにまるで擦り足のように動いているように見えるのに、誰よりもボールに早く反応する。あれは太ももと脛の筋肉が上半身に対してバランスよく付いていてかつ背筋がしっかりと背中を立てる役割を果たしている、つまり一言でいえば膂力がとても強いのですが、ああいう風に走る訓練をヨーロッパのほとんどの選手が受けている。それに対して日本の選手はまだ数えるほどだ。中田英寿に続く選手がいず、ほとんどの選手が天性のものに任せているのは非常に歯がゆい事態です。
それにしても何ですべてを憶測で話さないといけないかと言うと、日本のテレビが高校選手権をまったく流さないからなんだよねえ・・・高校野球は大盤振る舞いなのに、どうしてここまで差があるんでしょう。昔と違ってみるべきものがあるレベルまで来ているんだけど、慣習の厚い壁に阻まれているね。
おいしいものをおいしいと言えない。
実は日本の最大の特徴と言える。
ひそかに「おいしー!」と絶叫するのは何の問題もないんだよね。だからそういうムーブメントを増やすしかテリトリーを拡大する方法は無いのだが。ま、それはそれで、全然、アリよね。最近はそれが逆に面白くなってきているし。
いずれにせよ、何より野球の選手を育てるのにはバカみたいにお金がかかっているけれど、サッカーは基本的に人がいれば選手が育つ。
その理由だけでも、これからこの国のスポーツはサッカーにどんどん移っていくだろう。
それだけは、どう頑張っても、間違いないなあ。
どっちも好きであるが故に、何かがおかしい、と感じていることは口にせざるをえませんね。