もう寝るつもりだったのに…これはショックな出来事ですね。
僕は紅茶ではほとんどなじみのない会社。
といっても僕が飲んだことがある会社といえばリプトン、フォション、フォートナムメイスン、ハロッズ、そしてウェッジウッドぐらいで、あとは輸入雑貨店のジュピター、リーフ専門店ルピシア、あと超有名なしかし高くてやってらんないマリアージュ・フレール(いつも思うが意味深な名前だよな)ぐらい…つまりそれほどほかの会社と飲み比べていないというか、僕の紅茶の40パーセントはハロッズのブレックファーストなので…あまり飲み比べているとは言えない。淹れ方が悪かった時代に…あれはたぶんアフタヌーンと書いてあったからセイロンなのだろうが、確かに悪くなかったが個性を引き出せなかったためかあまり印象に残っていないなあ・・・
でも、引き出物が回りまわってうちに来てた頃(あれ、こんなこと書いていいのかな?でもまあ、だれがだれに渡したかを僕がさっぱりおぼえていないうえ、普段使いではない以上、さほど問題はないと思うのだが。そういう問題ではないのかもしれないが)もらった食器は(これがよくわからないのだが、今考えてみるとあの皿でスコーンでも出せ、ということなのだろうね?)なかなかきれいで使ってみても悪くなかったと記憶している。
やっぱり、個性がないと思うんだけどね。
紅茶の会社は基本的に紅茶で勝負しなくちゃいけないと思う。
でも、いくらきれいにジャンピンぐさせても水がよくないと味が出ないということを日本では知らされていないのが致命的であり、紅茶はこれからも日本ではごく一部を除いて「食後に飲むもの」以上の地位を獲得できないんでしょうね。
そうすると、ハロッズ、フォション、フォートナムメイスンらと比べるとインパクトに欠ける大会社のウェッジウッドは、後回しにされる以上勝負できなかったんだろうなあ・・・
会社名はどうにか残ってほしいね。
もちろん、リーフにこだわっていろんな種類のものを提供している店が生き残るのは当然だとは思うものの、質の高いダージリンやセイロンを安定した状態で出し続けることができるのは大会社の強みだったので、そのうちの一つがなくなるのはやはりさびしいとしか言いようがないですね。
はっきりいって、おいしい紅茶に関してだけ言うならば、基本の茶葉(ダージリン、セイロン、アッサムと言えばなんとなくわかるでしょうか。日本の値段設定で不思議なのは、庶民の味方であるはずのアッサムが、結構上質なダージリンより高かったりするのです。あれは本当に不思議です。確かにミルクティーにしやすいのはアッサムなんですけれど。)は有名なブランドもそうでないところもあまり値段は変わらない、それどころか有名ブランドのほうが安くていいものを供給していたりするんだが、イメージというやつは怖いもので(むしろその味の引き出し方を知らない人は紅茶を苦いものだと思っていることが多い。それでいてコーヒーはいくらでも飲めるのだから嘆かわしいことこの上ない)、結局そのイメージ戦略を勘違いしたウェッジウッドが時代に荒波に消えることとなったのは必然とは言え、残念と言えば誠に残念なのです。
ちなみに余談ですが僕はフレーバーティーはよく分からないのであまり飲みません。まずくはないんだけれど、毎日飲むものじゃないなあ、と。
それにしても、こんな形でつぶれるのならば、食器など作らずに紅茶で勝負してつぶれたほうがマシだったと思う。経営者としてはなりふり構っていられなかったのだろうけれど。
明日紅茶かってこよっと。広島そごうの6階ね。まさかもうなくなっているということはないだろう。あれ、あの階には紅茶は売っていなかったか。だとすると地下一階か。
味を思い出さないと、追悼の仕様もありませんから。
しかし、200年以上続いた会社がねえ…
切ない話だわ、ホント。