札幌の高校生。
周りにべらべらしゃべっていたことを見ると、止めてほしかったんでしょうね。
日本は温泉地で硫黄が簡単に手に入るし、黒色火薬なんて高校の化学の延長線上で出来るものだから、こういうことをする人がいたとしてもそれほど驚きはしません。さらに言うと硫酸があれば何かの偶然で爆発物になっても何ら不思議じゃないんだよなあ・・・
さすがに硫酸は高校生では手に入れにくいでしょうが(どうなんだろ?ニュースとかで誰かがかけられた話とか昔はあったけど)、硫黄や石炭や過酸化水素水は別に怪しまれることなく手に入るよなあ・・・つーかこんな複雑なもので作る方法は僕は当然知りません。僕が知っているのはせいぜい質の悪い爆発力の低いものの簡単な作り方です。
化学の授業で先生が「絶対にこの二つを近づけてはならない」ということで普通に授業していました。
それ以前に普通の家には硫酸はありません。
殺人予備で逮捕されたそうですが、僕はこの子は実際に爆発させようとしたわけではないと思うなあ・・・本当に思っていたならば部屋に材料を置きっぱなしにもしないだろうし完成したものは危険だから置いたままにはしないだろう。自殺衝動が見受けられるような発言も多々あるので「自分が死ぬついでにほかの人が死んでくれるのは構わない」とぼんやりと考えていたのは見受けられる。ただ、罪悪感はそこにはっきりと認められますね。だから、精神鑑定されたら「正常」と言われても、しょうがないかなあとは思います。話はすべて整然としているもの。むしろそのことが異常だとは医者も気がつかなかったのでしょうが。
おそらく彼をお寺に連れて行けば異常であることはすぐに分かったと思います。発言内容は「生まれてきたことの悩み」そのものだから。連れて行くところを間違っているのよ。
精神科の先生が特に人間観察出来るわけではない。だって、精神科って専門職として日本の医師会に認められていないのだもの。内科の先生でも名乗れば今日から精神科。このことを知っている人は近年は増えて来ている・・・のかな?
準備はすべて整っていたわけだから、ちょっとした言葉の行き違いで行動を起こしてしまう可能性があったのは認めざるを得ないですね。つまり、ちょっとした行き違いで大量殺人が起こるような事態がインターネット社会ではきわめてカジュアルに起こりうることを端的に証明した事件なんだと思います。
硫黄の一般家庭への流通はどうにかして防がなくてはいけないのではと、僕は授業で話を聞いて以来ずっと思っています。
温泉に入りたければ温泉地に行けばよい。
入浴剤を売っている人たちの都合もあるだろうけれど、硫黄系のものはむき出しになっていると人の死につながることはこれまでもいろいろさんざん事件があって分かっていることなのにね。
人の自己管理能力に期待しすぎだ。
気分で死にたいと言う人間に多くの人間が巻き込まれる可能性を否定しないのは、それこそ「危機管理能力」の低さに繋がっているんだろうね。村社会が崩壊し近所づきあいどころか家族の中での付き合いすら崩壊している家が少なからずある時代。危機管理も何もあったものじゃない。
その能力の低さは政府だけじゃないってことか。むしろ、政府を形作っているのは国民なのだけど。
情報を流している方だけを批判するのは筋違いだ。問題はその組み合わせを理解していて取り締まろうとしない方にもある。化学は現代社会において研究者だけの独占の知識たりうらない。「知りたい」「情報収集能力がある」人間ならいくらでも組み合わすことが出来るようになっている。高校生ですら「ある程度の知識がないと決して作ることが出来ない方法で」爆弾を作ってしまったのだから。
結局、流通から取り締まるしかないと思う。
・・・なんというか、高校生ぐらいの「妄想力」ってすごいわな。考えてみたら日本の技術革新の歴史は常にこの世代から抜け出してきた人たちの努力の結晶であったわけだから、それが一つ間違えるとこういう事件になると言うのも、むしろ「知らない」我々からすれば「想像力の欠如」ということになるのかね?
その無駄なエネルギーの生かす方向性を見つけることが出来ない社会にも、やっぱり問題あると言えるのかもね?
いずれにせよ、社会が現代のインターネットにおける流通と情報交換の進化について行っていない。
とは言ってもこの爆弾の作り方はおそらくマニュアルを無造作に載せてあるものをただ読んでその通りに作っただけだと思われる。どうしてこうした情報が規制できないかと言うとつまりこうしたサイトが無数にあるからなのだろう。コピーにおける存在の耐えられない軽さ。これが日本のセンサーやレーダーやミサイルの極秘情報が極めて安易に北朝鮮に流れている原因になっているのだから。でなけりゃ開発資金力のないあの国のミサイルが6000キロの射程範囲など持つものか。誰が誰に渡したのか、それどころか仲介した人間がその情報の中身を知っていたのかすら疑わしい。うん?つまりこうしたコピーをやっている人間もやっぱりプロなのか。
人間の欲望に関するものを「部分的」に規制するのは不可能に近いよね。
・・・話が大きくなりすぎ。
ともかく、巨大な情報がチップ一枚に収まる。この事実が今後どのように地球の未来を左右するかなど、考えたくもないですね。考えないからこういう事件も起こるのですが、考えても止める方法がないようにも思われる。
おそらくプロの人たちは規制の方法をあれこれ寝る間も惜しんで考えている・・・のかな?
僕も暇があったら考えることにします。