まあ、つまり、自殺なんですが。
何故自殺してはいけないのか、ということは学校では教えにくいよね。
ひとつは、自殺したらその人にとっての世界が終わるから。
死んだらその人の意識において世界は閉じられるのだ。なぜなら主人公がそこに存在しなくなるから。生きる、ということは自分という主人公の勤めを果たすことである。人は生きて一人の意識を持つ限り、その世界の主人公なのだ。そう考えると楽しいものではないか。
もうひとつは、ある人が自殺したときに、そのことに心を痛めるものが必ずいるから。
問題は、こうしたごく当たり前のことを教わる場がない事なのかもしれない。放り出すのをギリギリまで我慢できるしぶとさを自己の中に養うのに、禅を勉強する場所がもっとあると良い。せっかく日本人なのだから、禅のおもしろさを知るのは決して無駄ではない。
理屈の海は恐ろしい。すべての論理には必ず行き止まりがある。行き止まりをデッドエンドとは、これ然り。ブレークスルーは言語道断である。