まさに、鬼気迫る。
あれは6年間見続けてきた僕の知っているひ弱なイタリア代表ではない。
美しさのカケラも無く、ただ勝利のためだけに体を投げ打ち、明日のことは考えないで全員でグラウンドに立つ。そこはまさに、戦場。
イタリアが勝つべくして勝った試合だった。そこにはウクライナの勝利の確率など、無いに等しかった。
どうなんだろう。彼らはきっと優勝するだろう。そしてユベントスとACミランは100年以上の歴史にわたって経験したことが無かったセリエAからの追放を余儀なくされることになるだろう。
ローマの選手以外をほとんどその二つのチームから出しているイタリア代表にとって、このワールドカップはまさに来るべき悪夢まで、せめてそれまででも自分たちのサッカーが素晴らしかったを世界に示す、最後のチャンスなのだ。
つまらない試合運び。勝つことのみに集中したプレー。それでも胸に迫る何か。
不思議な試合でした。