ありゃ、相手も新生チームでしたね。
どこかのブログで「ベストメンバーで来て欲しかった」と書いてありましたが、それはあまりにもサッカーを知らなさすぎる。ワールドカップ直後のこの時期は結果が出なければ若返りを図ることはよくある話。パラグアイと善戦しようがスウェーデンと引き分けようが負けは負け。
だいたい選手の総入れ替えといえば日本だってそうだろうに。
個人的には二点目は理想的な点の取り方だったと思います。後半運動量こそ落ちましたがみんな「賢く」走ってポジショニングでほぼすべての攻撃を封じていました。あえて言うなら一回右からのセンタリングの絶好機を相手がはずしてくれた。あれはアンリならきっと決めている。
広島の人間としては駒野が初めてチームに本当の意味でフィットした試合で嬉しかったです。佐藤寿人も、一回「それどう見てもバックパスだろ審判!」がなければ一点は取れていたと思うし、何よりキーパーが落としたボールに反応してつめて行ったスピードには可能性を感じます。次回は点取れるといいですね。恐らく今後もこういったスーパーサブの形で使われることでしょうから。
鈴木啓太。なぜこの人ジーコジャパンにいなかったんでしょう。いわゆる水運び屋の典型の動きで、イタリアで言うならガットゥーゾを思い出しました。田中隼麿。渋く相手をつぶしていました。田中トゥリオ。この人もなんでジーコジャパンにいなかったんでしょう?ふだんJリーグは広島の選手しか見ていないので、改めて全く知らなかった選手たちに驚き。
坪井と川口とサントスに関しては、「ああ、この人たち心底ナカタとあっていなかったんだなあ」と思った。何でこんなに楽しそうにプレーしている。
いやまあ、楽しいよね、このチーム。サッカーってのは元来こうした楽しいものである。いくら後半運動量が落ちようと今日はよくプレーしていた。今日の温度と湿度であれ以上走れるとすれば(そして多分走れるようになるのだろうが)それはすごいことだ。
足がつった選手を批判するよりも、走る、と言うことはイコール吊る、というリスクと裏返し(まあこれもオシムさんに言わせれば準備不足だ、ということなのだが)なのは普段運動をやらない記者さんこそ判って欲しいことだと思う。
田中達也や長谷部に関しては前から「良い選手だなあ」と思っていたので驚きは無し。
我那覇選手はお疲れ様、と言う感じ。初めてとしてはよかったと思います。本当はもっと良い選手だとも思いました。イタリアで言う「セコンドプント」、きっちり体を張ってポストプレーをしていた。山瀬は全般的によかったけれど、ちょっと張り切りすぎていた印象。小林大吾は印象に残るパスがいくつか。ただ、もうちょっと視野が欲しい。栗原選手は硬く入りすぎていたけれど、自分の仕事はきちっとしていた。中村直志は、あのミドルは捨てがたい。今後残れるだろうか。
なんにせよたった一試合で全員印象のある動きをよくするなあ。日本代表を一試合で全員の顔と名前が一致させることが出来たのは初めてではなかろうか。でも、良いプレーをすればこれは当然だと思います。
いやあ・・・なによりも、ピッチ上の選手がうらやましいと久々に思った。こんなことを思ったのはカズがいた頃以来だから96年当たりからなかったことだ。
次の試合も期待してます。