見られている、という意識が強すぎる。すごい神経質だし、誰もが彼の姿を見たいと思っているあたり、自意識過剰だ。
ダルビッシュが言っていたが、ふだんどおりの格好をしてリラックスして歩いていたらまず誰も彼に気がつかないそうだ。もっとも、彼はストリート系の格好がすごく上手いので、確かにあの姿を見て「ダルビッシュだ!」と思う人は少ないだろう。
中田の場合、ファッションが無駄に目立つものを身に付ける傾向があったし、かといって下手に目立たないスーツなど着ると、かえって怪しい、という話になるしね。
最近の彼を見てて思うのだけれど、40ぐらいになったらやめたのが早すぎた事を後悔することになりそうですね。結局彼は三浦カズの境地にまでは至っていない。もっとも彼は、ロマーリオがやめない限り自分から辞めるとは言えない、そういう気分でやっているに違いないのだけれど。そう考えると後10年は現役でいないといけないかもしれない。それはそれで恐ろしい話だ。
もともと輝きを放ち続けていた選手がぼろぼろになっても無様でも、サッカーが好き。そういう選手だけが、本当の意味で尊敬される。
ジダンだって「辞めたい!」と思ってから4年我慢してプレーしたんです。彼の引退は、日本のサッカーの歴史がまだまだ浅いのだなあ、と言うことを確認させてくれた事件でしたね。
彼は、本当にサッカーが好きなんですよ。でも、「ええかっこしぃ」だからあれだけ長いポエムを書い手引退したあとに戻ってくるのが恥ずかしいんです。馬鹿だと思います。
こうありたい!という欲があるときは何事もうまく行かないものだ。ただ、無心でサッカーボールを追う。それが僕らの見たいサッカー選手の姿です。たとえぼろぼろでも目が輝いている限り、その選手はまだ終わっていない。藤田俊哉がそうであるように。