浦和のサポーター席に水風船を投げてあおったガンバ大阪サポーター二人に対してガンバ大阪の措置。
これにたいして同調する人たちがとりあえず今の時点でヤフー掲示板上で1000人以上いる。
しかし「ザマアミロ」とか「当然」という反応は、どうだろう?
これはガンバ大阪側としては「サポーターが問題を起こした場合、チームが強く対処する」ことを示した「見せしめ」であり、本当にクラブ側が欲しい反応は「こういうことをするとこういうこともあり得るんだなあ・・・おそろしや」ということを分かってもらうためにやっているのだ。
騒ぎを起こしたのはそこにいたガンバ大阪のファン全員であり、この二人だけで起こしたわけではない。
ちなみにセリエAで「永久追放」されるような人は、「人に向かって火炎瓶など危険なものを投げつける人達」ぐらいかな・・・水風船を投げつけたぐらいで永久追放されるのなら、今ジュゼッペ・メアッツァには観客は一人もいないだろう。
ナチスの旗を掲げて人種差別を声高に叫ぶ人間や、ベンチを燃やした人間ですら、1年間の観戦禁止ぐらいの措置だ。
あれも、長い歴史を繰り返してそうなったのだろう。
彼らにはサッカー以外に人生の楽しみがないのだ。
日本に住んでいる限り、想像もつかないことだろう。
僕はイタリアでそうした人たちを沢山見てきた。だからこそ彼らにとってこの「永久追放」という措置が非常にきついものであることは良く分かる。
僕自身は正直そこまで熱狂的ではないゆえに、あのような行動に出ることの理由は良く分からない。しかし、そうした人たちから楽しみを奪うことの危うさは肌身で感じている。
一日二食しか食べられない人間から一食奪うようなものだ。
何が起こるかは言うまでもない。
現場にいた人たちが今の時点で事件を許せなかったのは良く分かる。
しかし、現場にいなかった人間が、匿名をいいことに二人の人間を絶望に追い込むようなコメント欄を作るヤフー・ジャパンの意図は、何なんだろうね?
人間を甘く見ているのではないか。
正直そう思う。
この二人に同情することは何もない。しかしこの二人にも人権がある。
せめて、人として扱えないものか。
人間に対して、野良犬を石で追うような真似を日本を代表するネット上で行うことは、非常に残念なことですね。