何と言われても、この線引きは日本では変わらないと思うんだよね。
一度でも外国に住んだ人なら、この線引きが日本以外の国には無いことはだれもが知っていることであり、若の鵬の言いたいことは、本当によく分かるのだけれど、やっぱりこの国ではだめなんです。
つまり、それが日本を形作っている重要な要素の一部なんですよ。
たとえばね。欧米の人に「麻薬経験者を誰一人国境を越せないようにしてください」と頼むと、有名な映画俳優が「誰一人」入れなくなるんです。みんなの好きなあの人やこの人も、みんな子供の時に一回は経験しているんですよ。
だって、ヨーロッパ人の7割が「20歳になる前に経験したことがある」のが大麻なのです。日本に来ている人の中で常習の人がいても、僕は少しも驚かない。
しかし、この国において麻薬の線引きは絶対だ。だからこそ、相撲協会のほうからこの指導が徹底されていなかったことは糾弾されるべきであり、露鵬や白露鵬や若の鵬を解雇する前に、生活指導部の首を全員飛ばさなくては奈良なかったのです。認識が甘いとしか言いようがない。
だから若の鵬が涙ながらに「僕を戻して」と頼んでいるのは、すごく分かるんですよね。それが決して果たされないこととは認識しつつも。
彼らはやはりある意味被害者であったことを報道しない(そもそもそういう視点自体を持ちえない不能がゆえに)のは、やはり残念なことですね。
とくに、若の鵬はいい奴だったのは、間違いないのだから。
大分の「賄賂も渡さず、自分の知らないところで点数が勝手に改ざんされていた、子供たちに慕われていた先生たち」と、この現象は、やはりどこか重なると言わざるを得ないですね。
管理が甘いのではなくて、愛が足りないんですよ。ホント。
いい奴だからこそ厳しく育てないと。それが本当の愛ってもんでしょうに。
甘やかすことが同義になっている時代性を感じますね。