個人的なことなのでどうでも良いんですが。
「大阪豆ごはん」という、サラ・イネスさんの描いた「一部大阪文化を偏った方向性でこよなく愛する人々」のためのマンガがあるのですが。
阪神タイガースはもはや僕の眼中にありませんどころかむしろなくなってもかまわない球団ですが、この人の描く大阪のおっちゃんおばちゃん文化は最高なのですよ。
それでですな。
そこに出てくる資産家の坊ちゃんが10か月で奥さんと別れた理由が「妻が散財するから」ということでして、その間に彼女が使ったお金がなんと5800万円!というどーかなー、そんな人間ホントにいるの?というお話だったのですが。
いるんですなあ・・・しかも、引っかかった立浪サンがやっぱり大阪の人というところは、やっぱり僕としては笑ってはいけないと思いつつも笑ってしまいますな。
それにしてもこの話、立浪の奥さんのお母さんが梅宮アンナを訴えるという典型的な「浮気をした男よりその男を浮気させた女が悪い」という源氏物語理論で話が進むのは、やっぱり関西テイストなんですかね。
この構造主義的発想も言われ始めたころは「はー、そんな考え方もあるんでっか瀬戸内寂聴ハン」と感心したものですが、現在のようにだれもかれもがそれを振り回すようになると「いやいやそうは言うけれど、だらしない男もやっぱり駄目やねんで?」とエセ関西弁で突っ込みたくなる欲に駆られるね。
金がすべてとネタでも言わない人に限ってそういう行動するものですが。正しい置きどころは「そういう側面もありますなあ」ぐらいなんだよね。
個人的には「公人」である野球選手がそういうことするのは、それなりの覚悟を持ってやるべきであり、アレックス・ロドリゲスも驚きの慰謝料を払ってこのたび離婚したことですし、やっぱりアメリカナイズされた日本としては、同じことが起こるのかね?でも、アレックス・ロドリゲスは破産してでもマドンナと結婚しようと試みるだろうが、立浪はそこまでしないと思うんだよなあ・・・
なぜか。世界一のバッターと世界一有名なロックスターなら「それもありかもね?」と思わせるところはあるけれど、終わりかけた名前だけの野球選手と忘れられかけている芸能人じゃ、ねえ?
なんでここまでボロクソに言いたくなるかというと、やっぱり立浪は個人的には憧れの選手でしたから。
憧れのままでいろとは言わない。僕の心の中の幻滅に彼が責任を取らなくてはいけないわけではない。
しかし、頭の中で松任谷由美の「卒業写真」が流れてくると、情けなくて涙が出てきますなあ・・・
清原も引退。
僕のなかで今までの日本プロ野球は、終了してしまいました。夢をありがとう。これから僕に移る日本の野球は、これまでとはまったく違ったものになる。
ま、変わらなければ生きていけないからね。
諸行無常、盛者必衰の理。
それでもまさか立浪が、こんな形で自爆するとは思いませんでした。
作り上げられた幻想に人々が夢を託した最後の世代。周りの期待と自らの伸び悩みのギャップは、それほどまでに心に影を落としたんだねえ・・・ほとんど同年齢の金本がまだまだ現役なのを見ると、これまでの日本式評価の終焉を感じますね。
さて、さんざん愚痴ったところでこの話はもうわきに投げ捨てて。
とりあえず、今のところ僕がベースボールで興味があるのは、レイズとドジャーズがワールドシリーズでぶつかることができるかどうかです。
当然ドジャーズを応援しているぼくとしては、ここまで見る限りレイズのほうが何が起こるか分からないので怖いですね。でも、レッドソックスよりレイズとの試合を見たいとも思います。
このアンビバレンツがたまりませんな。
何はともあれ黒田さんが活躍して地区を突破できたことは、この上ない喜びでした。
one for all, all for one.
これからもその精神をいかんなく発揮してほしいですね。
それが野球ってもんですよ。