近年あまり公人には見られない症状であるが故に、もし彼が以前からアルコール中毒だったのだとしたら「それでも彼が任命されなければならない現場」のモラルが問われる。
麻生さんにしても、若い頃から政策をともにし、日本の未来について語り合ってきた友を閣僚に、と言う気持ちは分からなくもないが、結局本人にとっても最悪の結果としてこうした形で辞任することになった。
生い立ちなど考えるとアルコール中毒になっても少しもおかしくはないとは思う。それでも彼を議員に、大臣に仕立てる地盤と言うものにも恐怖を感じざるを得ない。彼はある意味継がなくてはならないものを継いだと言えるのだし、それを責めるのも何か間違いのようにも感じる。
ただ、かつて彼の父親の秘書をしていた鈴木宗男さんが、彼が去年の11月に講演していた内容が不明瞭だったことを指摘しており、政治家はやはり「言葉」で自分を立てていくものなので、言葉を語ることができない以上、去るしかないとも言える。
仕事は必死にやっていたと思う。しつこいが、その点に関して疑っている人は少ないだろう。事情を分かった上で本気で責めている人がいるとしたら、本当に困ったものだと思う。
今更ながらに政治家における言葉の重要性について知らされた一件でした。