ASローマのときには中田英寿、そしてレアル・マドリーではベッカム。奇しくも時代の寵児二人を違うチームで「ジョーカー」としてもち、そしてともに下馬評を大きく覆して優勝するなんて、カペッロ監督は相当持っているなあ、と思います。
まあ、彼は大変優秀な監督なのでどのチームに言っても大抵3位以内には行くんだけどね。それでも二度のも及ぶあまりの劇的な幕切れには、やはり時代に愛される人はいるものだなあ、と思わずにはいられない。
面白いなあ、と思うのはカペッロは中田もベッカムも当初は非常に低く評価していたんですよね。でも、ともに結果を出したとたんに効果的に使うようになり、上手くチームを乗せて言ったわけだ。
こう考えると、彼が優秀で勝つ人気がある選手を切り札として使うのは、決して偶然ではなく彼独特の采配の仕方なんだ、ということが分かります。ビッグクラブに雇われていなければなかなかできることではないとはいえ、いつもその国の2番手か3番手のチームの監督になっては優勝まで持っていくあたり、優勝請負人というあだ名もあながち伊達ではないですね。
そして切り札として使った恋人に逃げられてチームが衰退するところまで似そうだね。だって、このやり方はプライドの高い選手に二度は使えないものね。そして多分、彼はそのことを分かってやっている。だから選手に憎まれこそすれ愛されることは少ない。
だからかな。ぼくは彼の事を好きになったことはないです。まじめな顔して相当道化なのよ。でなければかつてイタリア代表のセンターバックなど務まったものか。
これで次のイタリア代表監督は彼、ということになるのかなあ・・・微妙だと思うんだけどねえ・・・
個人的にはベッカムというアホなキャラ(いや、相当アホなんですよ?ギャグも相当品が無いし、いつもにやけているし。彼が喋っていることが全部耳に入ったら、中学生なみにアホかもと思うはず。だからカペッロも一度は激怒したのです。いわく、大人になれと。)を結構好きなので、彼が結果を出したことは良かったです。
ヨーロッパのリーグも随分見ないけどね。Jリーグもあと30年もすれば追いついてきそうな勢いなので(長いと思うかもしれないが、サッカーの本質的な歴史は800年にも及ぶ。それに50年で追いついてしまうんだから、ある意味悲しいと言えば悲しい)、気長に日本のチームを応援します。
さらに言うとぼくはロナウディーニョのプレースタイルがあまり好きでないのでバルセロナが優勝しないでよかったです。同じブラジルならカカのほうがずっと好き。
とりあえず、ベッカム万歳、と言うことで。