ああ、やっぱり。
去年の暮れの・・・何カップだったっけ?もうトヨタカップじゃないんだよね、日本でやった試合を見て「ひでえ」と思ったもの。
でも「ひでえ」状態でも浦和とはぜんぜん次元が違ったわけで、代表戦よりもクラブ戦の方が地域ごとのチームの強さははっきり分かる事を示した試合でした。
それにしても今の戦術はカカに頼りすぎ。去年のハンディキャップの影響なのかなあ・・・下に対して絶対に取りこぼさない気持ちはわかるのだけれど、試合運びが全体的に強引になっている。
もっともイタリアではアンチェロッティはいつ幕を引くのかと常に言われ続けている監督なので、僕はちっとも驚かない。
一撃必殺のスルーパスで点を取れるトップ下中心の戦い方はアウェーでは絶大な効果だが、ホームではボールが回らなくなることが多い。相手に引き気味で来られると誰にボールを供給しても結果があまり変わらないからだ。
岡田監督の作るチームも似ている。アウェーでは「負けない」だろう。ホームでは苦戦するだろう。今から大体想像がつく。
ACミランがチャンピオンズリーグでホームでイングランドのチームに負けるという事態は、ひとつの時代の終焉を感じさせる。
興味の無い人にはあまり知られていないことだが、ACミランはヨーロッパにおいて、「ホームでもっとも強いチーム」だったのです。ぼくはガチガチのインテルファン(本当はインテリスタといいたいのだけれど、それじゃ意味分からないよね)なので認めたくなかった事実でしたが、僕がいた頃にインテルはミランに0-6で負けたことがあります。
その記憶があると、ミランがサン・シーロ競技場(おお、スポーツナビではジュゼッペ・メアッツァと書いてあった。しかし日本では恐らく定着しないであろう。それほどまでにキャプテン翼の印象は強い。)でイングランドのチームに惨敗するなど想像もつかないのです。
これはつまり、ファンの心がどんどんミランから離れているということでしょうね。ベルルスコーニも年を取った。最近補強が全く当たらない。ロナウドは相変わらず疫病神だ。代表戦でしか実力を発揮できない選手はどこにでもいる。
ま、テレビで見てたら分かるけれど、今一番熱いリーグはイングランド・プレミアだものね。スペインやイタリアのような人種差別、自国の選手の優遇が明らかなリーグは衰退するしかないのかもしれません。
とは言ってもバルサはさすがにセルティックには負けなかったようですが。俊輔、トップ下でやったみたいですね。小野ちゃんもそうですが、あの手のタイプは5回に一回はトップ下でやらせるのが面白いと思います。カカもそうですが、「人間離れした」視野を持っているのは事実なのですから。
しかしやっぱり、自分の国の選手がチャンピオンズ・リーグのベスト16で戦っているのは良いことですね。しかもトップ下。しかもアウェー。プライドとしては意味のあることです。
あ、この試合でメッシが怪我をしたそうだ。21歳なのに怪我が多いね。やっぱり動きにどこか無理があるのでしょうか。
それにしても俊輔の後に続く選手が、早く出てこないかなあ・・・途切れるとね・・・
P.S ミランのガッリアーニ会長が記者に「ひとつの時代が終わったのか」と質問されたそうです。まあ、皆、同じ感想を抱くわな。で、言い訳が「クラブワールドカップ(そんな名前でしたっけ?)でエネルギーを消耗してしまった」からだそうです。
一ヶ月以上前でしょ?関係ないと思うなあ・・・言われてみるとインザーギがメインのフォワードという時点でいつもの布陣とぜんぜん違ったし・・・たしかに、国際戦で勝てる布陣とヨーロッパで勝てる布陣は違うのだけれど。しかし。今もっている駒でやれることは全部やったと思うなあ・・・
更に言うと、カカにはしばらく「バロンドールの呪い」がかかることでしょうね。2年はあまり活躍できないと思います。もらわない方が良いんだよ。「欧州最優秀選手」なんて称号。やっかみの対象になるだけですから。
リーグが終わってもベルルスコーニが「アンチェロッティは残る」というかどうかは、はなはだ疑問が残ります。