極めて本質的な話をすると現代の経済状況において終身雇用という立場に置かれているのは起業する人たちだけと言える。自分で会社を作ってそこから給料をもらうのだから当然なのだが。
確かに今の大卒は10年前のそれと違いずいぶん辛抱強く粘り強い人間が多い。これは僕らの世代には全く無かったことなので、時代がそうさせた部分も強いのだろうなと感じる。
しかし。
終身雇用とは、40年前ならどうにかこうにか会社にへばりつく、という方法論もあったが、今は無駄な部分をカットして成績を伸ばす、という企業の精神を体現することだけが自身の終身雇用につながる。
ゆえに終身雇用を望む、ということは裏を返せば「自分は優秀ですよ」と言っていることになる。
この辺、おそらく自覚ない。
もっとも、アンケートの質も悪い。
本来聞くべきなのは「あなたは定年まで今自分が勤める会社に残ることができる価値がある人間であると思うか」という質問。
残りたいから残りますでは残れない。
この現実をアンケートでも伝えなくてはいけないのではないか。
少なくとも大学では、日本の企業の多くがどういう形でじり貧なのかを説明する義務がある。
僕も説明されるまでさっぱり分からなかったのだから。
状況は気がつかないうちに相当クリティカルなところまで来ている。
だからこそ。
基本的には求められているとこに行ってほしいですね。そうしないと、ろくな人生にならないと思いますよ。