ああ、やっぱり。
今大会通して思ったのは、「ドナドーニはマテラッツィをどう使って良いのか分かっていないんじゃないのか?」ということです。
言動ばかりが目立つ選手ですが、単純にプレーヤーとして確かに一流なんですよ。ただ、本当に素行が悪いんです。それだけなんだよね。
亀田兄みたいなものか。だまってりゃ良いのにしゃべるから損する。いわゆる「つまらんボクシング」をあれほど見事にこなせる素材は、そうはいない。確かに、長谷川穂積のような、奇跡のカウンターを彼は持っていませんが。
話がそれたね。
マテラッツィの良さを分かっているリッピが監督をすることは、すごく大事なことだ。
個人的にはトッティももう一回チャレンジしてほしいと思う。ローマというチームだけに命を賭けたとしても自分ができることの限界は分かっただろうし、何よりもまだ彼はワールドカップでやり残したことがあると思うんだよね。
デルピエロも同じ。魔法はまだ消えていない。使う監督がそのことを分かっていれば、結果は出せると思う。
あと、ジラルディーノ。やはり試合に出られるチームに行かないと。
水本の話とはレベルが違うものの、素晴らしい選手がチームにフィットしないことは、ある。
ジラルディーノほどナルシスティックでイタリアらしいフォワードはいない。必ずトーニとフィットする要因があるはずだ。
悪ガキで良いじゃないか、と思う。
正直、今回のドナドーニのチームはきれいすぎた。イタリアの闘志がスペインのそれとほとんど変わらない。気質を知らなければそんなものじゃない?と思うかもしれないが、実際のところイタリアのサッカーの本質は、その前面に出る闘志なんだよね。
それがないからドナドーニはクビ。同じことは2000年の時のゾフにも言えたことだった。
ナヨナヨし続けているのなんて、イタリア代表じゃない。本質的なイタリアらしさは、憎らしいまでのマリーシャ(いたずら心)。
見せかけマッチョの中に「なんだあいつ?」というやつが結果を出す。
そういう愉快なサッカーを、もう一度。
神様、仏様、リッピ様、ですね。